朝日が差し込む窓辺で、大きなあくびをするハスキー犬のルナ。その姿を見ながら、私は温かいコーヒーを啜っています。3年前、我が家にやってきたルナは、今では家族になくてはならない存在です。
最初は大型犬を飼うことに不安がありました。特にハスキー犬は活発で扱いが難しいという噂を耳にしていたからです。主人も私も犬を飼うのは初めてで、5歳の娘もいましたから、慎重にならざるを得ませんでした。しかし、ブリーダーさんのところでルナと出会った時、その不安は一瞬で吹き飛びました。
生後2ヶ月だったルナは、人懐っこい性格で、初対面の私たちにも尻尾を振って近寄ってきたのです。特に娘には優しく接し、小さな手で撫でられても嫌がる様子もありませんでした。その時の娘の目の輝きは今でも忘れられません。
確かにハスキー犬は活発な犬種です。ルナも毎日の散歩を欠かさず、公園では思い切り走り回ります。でも、家の中では意外なほど落ち着いていて、穏やかに過ごしています。ソファでくつろぐ時は、まるで大きなぬいぐるみのよう。娘が隣で絵本を読んでいても、じっと寄り添っているだけです。
ハスキー犬の魅力は、その賢さにもあります。ルナは基本的なしつけをすぐに覚え、家族それぞれの性格や気分まで理解しているように見えます。主人が仕事で疲れて帰ってきた時は、静かに寄り添い、娘が元気いっぱいの時は一緒に遊び相手になってくれます。私が台所で料理をしていると、まるで助手のように足元でじっと見守ってくれるのです。
特に印象的だったのは、娘が熱を出した時のこと。ルナは普段以上に娘の様子を気にかけ、ベッドの横から一歩も離れようとしませんでした。時々、心配そうに娘の顔を覗き込む姿に、私たち夫婦は深い感動を覚えました。
大型犬なので、確かに食費や手入れには気を使います。特にハスキーの特徴である二重コートは、換毛期には想像以上の抜け毛との戦いになります。でも、家族で分担して世話をすることで、むしろ絆が深まったように感じます。娘もブラッシングを手伝うことを覚え、責任感が芽生えてきました。
休日には家族でドッグランに出かけることが恒例になりました。ルナが他の犬たちと楽しそうに遊ぶ姿を見ながら、私たちも他の飼い主さんとの交流を楽しんでいます。ハスキー犬を通じて、新しい出会いや発見が増えたことも、生活を豊かにしてくれています。
最近では、近所の方々にも可愛がられ、散歩中に声をかけられることが増えました。特に子供たちに人気で、「ルナちゃん、こんにちは!」と元気な声が飛んできます。大きな体格に最初は怯えていた方々も、ルナの穏やかな性格を知ると、安心して接してくれるようになりました。
確かにハスキー犬の飼育には責任と覚悟が必要です。十分な運動量の確保や、適切な食事管理、定期的なグルーミングなど、手間のかかる面もあります。でも、その分だけ家族との絆も深まり、毎日が新しい発見と喜びに満ちています。
夕暮れ時、リビングでくつろぐ私たち家族。ルナは娘の膝枕で幸せそうに目を細めています。主人が仕事の書類に目を通し、私は明日の献立を考えながら、この何気ない日常のありがたさを噛みしめています。
時には大きな声で吠えたり、散歩中に強く引っ張ったりすることもあります。でも、それも含めて私たちの大切な家族の個性です。ハスキー犬との暮らしは、想像していた以上に温かく、穏やかなものでした。
これから犬を迎えようと考えている方々へ。確かにハスキー犬は大型で活発な犬種です。でも、適切な環境と愛情があれば、こんなに素晴らしい家族になってくれます。私たちの経験が、新しい家族を迎えることを考えている方の参考になれば嬉しく思います。
今日も窓の外では雪が静かに降っています。ルナは窓辺で雪を見つめ、時々嬉しそうに尻尾を振ります。そんな姿を見ながら、この子と出会えて本当に良かったと、心から思える幸せな時間が続いています。
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