
ハスキーとの散歩って、最初は格闘技だと思ってた。
引っ張られて転びそうになりながら住宅街を歩いていた頃、近所のおばあちゃんに「まるで犬に散歩されてるみたいね」って笑われたことがある。その通りだったから何も言い返せなかった。うちのルナ(メス、3歳)は体重25キロで、本気を出されたら私なんて簡単に引きずられる。でも今では週末の朝、ルナと一緒に川沿いを歩くのが一番の楽しみになってる。別に私が急に筋トレを始めたわけじゃない。
コツを掴むまでに半年かかった。いや、コツというより「諦め」に近いかもしれない。
最初は「ちゃんとした散歩」をしようと必死だった。YouTubeで訓練動画を見まくって、リーダーウォークがどうとか、アイコンタクトの重要性がどうとか。ペットショップで買った高級なハーネスを装着して、「今日こそ理想的な散歩を」って意気込んで玄関を出る。でも現実は、電柱の匂いを嗅ぎたいルナと、先を急ぎたい私の無言の戦い。リードがピンと張って、お互いストレスを溜めながら帰ってくる。散歩が終わるとルナは不満そうにこっちを見るし、私は腕が痛い。これ、誰が楽しいんだろうって本気で思った。
転機は真夏のある日、熱中症になりかけたとき。
午前7時でもすでに気温は28度を超えていて、アスファルトが焼けるような匂いを立てていた。いつものコースを半分も進まないうちに、ルナが突然立ち止まって日陰に入り込んだ。「ちょっと、まだ半分も歩いてないんだけど」って引っ張ろうとしたけど、ルナは頑として動かない。仕方なく私も一緒に自動販売機の影にしゃがみ込んで、持ってきた水をルナに飲ませた。そのとき、ふとルナの表情を見たら、すごく穏やかだった。
そういえば私、ルナの顔をちゃんと見て散歩してなかったかもしれない。
あの日から、散歩のルールを全部捨てた。時間も距離も気にしない。ルナが行きたい方向に行く。立ち止まりたいなら立ち止まる。草むらに顔を突っ込んで何かを探してるときは、スマホでも見ながら待つ。「ダメな飼い主」って思われるかもしれないけど、そうしたらルナの散歩が変わった。引っ張らなくなったし、ときどき振り返って私の顔を確認するようになった。私も肩の力が抜けて、季節の変化とか、道端の猫とか、そういうのに気づけるようになった。
ちなみに先週、小学生の頃に住んでた街を20年ぶりに通ったんだけど、駄菓子屋があった場所がコインランドリーになってて軽くショックだった。関係ないけど。
ハスキーって、もともと長距離を走るために作られた犬種らしい。だから散歩で運動させなきゃって思いがちだけど、うちのルナを見てると「運動」より「探索」のほうが好きみたい。同じ道でも毎日違う匂いがあって、電柱一本一本に情報が詰まってる。私たちが新聞を読むみたいに、ルナは匂いを読んでる。それを急かすのって、新聞読んでる人の横で「早く!次のページ!」って言ってるようなものかもしれない。
秋になってから、散歩の時間が少し長くなった。
朝6時半、空気がひんやりしてる時間帯にルナと家を出る。川沿いの遊歩道には、同じようにハスキーを連れた人がいて、すれ違うとき犬同士が尻尾を振る。飼い主同士は軽く会釈するだけ。それでいい。ルナは川岸の草を嗅いで、ときどき空を見上げて、私の知らない何かを感じ取ってる。私はといえば、イヤホンで音楽を聴きながら、ルナのペースに合わせて歩く。急がない。目的地もない。
この前、ドッグトレーナーの友人に「散歩、どうしてる?」って聞かれて、正直に答えたら「それ、散歩というより放牧じゃない?」って笑われた。
たぶん正しくはないんだろう。訓練された犬は、飼い主の横をぴったり歩いて、指示に従って、理想的な散歩ができる。それはそれで素晴らしいと思う。でも私とルナには、そういうのは合わなかった。私たちの散歩は、お互いが好きなことをしながら、たまたま同じ方向を向いてる時間。そういう緩さが、結果的に一番うまくいってる。
楽しい散歩に正解なんてないのかもね。
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