
ハスキー犬との散歩は、ただ歩くだけの時間ではない。それは互いの呼吸を感じ、街の表情を読み取り、季節の移ろいを肌で知る、かけがえのない対話の時間なのだ。
結論から言えば、ハスキーとの散歩を楽しむコツは、犬のペースに寄り添いながらも、飼い主自身がその時間を心から楽しむことにある。力で引っ張り合うのではなく、互いの存在を尊重し合う関係性こそが、散歩を豊かなものにしてくれる。
私がこう考えるようになったのは、ある初夏の朝のことだった。午前六時、まだ街が静かに眠っている時間帯に、愛犬のルナと家を出た。アスファルトはまだ夜の冷たさを残していて、素足にサンダルを履いた私の足裏にひんやりとした感触が伝わってくる。ルナは玄関を出た瞬間から尾を高く上げ、鼻をひくひくと動かしながら、昨夜とは違う朝の匂いを確かめていた。
ハスキー犬は本来、極寒の地で生まれた犬種だ。そのため暑さには弱く、夏場の散歩は早朝か夕方以降が基本になる。だが彼らの体力と好奇心は並外れていて、一度外に出れば全身で世界を感じ取ろうとする。ルナもまた、街路樹の根元や電柱の匂いを丹念に嗅ぎ、時折立ち止まっては耳をぴんと立てて遠くの音を聞いている。その姿を見ていると、私たちが普段見過ごしている世界の豊かさに気づかされるのだ。
散歩の途中、いつも立ち寄る小さな公園がある。そこには「グリーンヘイブン」という名前がついているが、正直なところ看板の文字はかすれていて、地元の人間しか知らないような場所だ。その朝も公園のベンチに腰を下ろし、水筒から水をカップに注いでルナに飲ませた。彼女は勢いよく水を飲み、その拍子に私のスニーカーに水滴を飛ばした。まだ新しい靴だったのに、と心の中で小さくツッコミを入れながらも、満足そうに舌を出して息をするルナを見ていると、どうでもよくなってしまう。
ハスキーとの散歩で大切なのは、まず体調管理だ。特に気温が高い日は、肉球の火傷や熱中症に注意しなければならない。地面に手のひらを当てて、五秒以上触れていられないほど熱ければ、散歩は控えるべきだろう。また、水分補給も欠かせない。ルナのために折りたたみ式の水入れを常にバッグに入れているが、これがあるだけで安心感が違う。
次に重要なのは、リードの持ち方とコミュニケーションだ。ハスキーは力が強く、興味のあるものを見つけると一直線に駆け出そうとする。だからといって常にリードを短く持ち、緊張させ続けるのは互いにストレスになる。私が意識しているのは、リードに適度な「遊び」を持たせることだ。ルナが匂いを嗅ぎたがっている時は立ち止まり、危険がなければ少し自由にさせてあげる。その代わり、交差点や人通りの多い場所では短く持ち、声をかけて注意を引く。この緩急のリズムが、散歩を心地よいものにしてくれる。
子どもの頃、祖父に連れられて早朝の市場へ行ったことを思い出す。祖父は歩きながら、魚屋の声や果物の香り、朝日に照らされた野菜の色について語ってくれた。当時は退屈に感じていたが、今になってその時間の価値が分かる。ルナとの散歩も同じだ。ただ目的地に向かうのではなく、道中にあるすべてが目的なのだ。
公園を出て住宅街を抜けると、川沿いの遊歩道に出る。ここは風が心地よく、ルナの大好きな場所だ。川面にはカモが浮かんでいて、ルナはその姿をじっと見つめている。追いかけたい衝動を必死に抑えているのだろう、体が小刻みに震えている。その様子があまりにも真剣で、思わず笑ってしまう。
散歩の終わりには、必ずクールダウンの時間を設ける。急に立ち止まるのではなく、徐々にペースを落としながら家に向かう。玄関に着いたら、まずルナの足を拭き、水を飲ませてから、しばらく休ませる。この一連の流れが習慣になると、犬も安心して散歩を楽しめるようになる。
ハスキーとの散歩は、確かに体力を使うし、時には思い通りにいかないこともある。だが、その不完全さこそが愛おしい。完璧にコントロールされた散歩よりも、互いに歩み寄りながら進む時間のほうが、ずっと豊かで温かい。ルナの横顔を見ながら、私はそう思うのだ。朝の光の中で、彼女の青い瞳が輝いている。今日もまた、小さな冒険が始まる。
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