
ハスキー犬を迎えた最初の週末、私は彼らがどれほど食事に真剣なのかをまだ知らなかった。九月の終わり、窓から差し込む秋の光が床に長い影を落としていた午後のことだ。キッチンで初めてドッグフードの袋を開けたとき、あのカリカリとした音が部屋中に響いた瞬間、リビングで寝そべっていたはずの愛犬が驚くほどの速さで駆けつけてきたのである。その瞳には期待と興奮が入り混じり、まるで何日も食事をしていなかったかのような切実さがあった。もちろんそんなことはない。けれど、ハスキーという犬種は本能的に食への執着が強いのだと、そのときようやく理解した。
食事の管理は、ハスキーとの暮らしにおいて最も気をつけるべき要素のひとつだ。彼らは驚くほどの食欲を持ち、与えられるだけ食べてしまう傾向がある。私が愛用しているのは「ノルディア・ペット」というブランドの自動給餌器で、決まった時間に適切な量だけを供給してくれる優れものだ。これがなければ、仕事から帰るたびに哀愁漂う視線に負けて、ついつい余分なおやつを与えてしまっていたかもしれない。実際、友人の家で飼われているハスキーは、家族全員が少しずつ与えた結果、標準体重を大幅に超えてしまい、獣医から厳しい指導を受けたという話を聞いた。
だが、気をつけるべきは食事だけではない。ハスキーは運動量が非常に多い犬種であり、十分な散歩や遊びの時間を確保しなければ、そのエネルギーは家の中で別の形で発散されることになる。ある朝、私が寝坊してしまい、いつもの散歩の時間を三十分ほど過ぎてしまったことがあった。目を覚ますと、愛犬は私の枕元でじっと座り、まるで「起きるまで待っていたんですよ」とでも言いたげな表情をしていた。その健気さに胸を打たれつつも、リビングに行くと、クッションがひとつ見事に噛みちぎられていた。彼なりの抗議だったのかもしれない。そのときの彼の「やってしまった」という顔は、今でも思い出すと少し笑ってしまう。
温度管理もまた重要な要素である。ハスキーは寒冷地出身の犬種であり、暑さには極めて弱い。夏場の散歩は早朝か夜遅くに限定し、日中は冷房の効いた部屋で過ごさせる必要がある。子どもの頃、祖母の家で飼っていた柴犬は夏でも庭を元気に走り回っていたが、ハスキーにそれを期待してはいけない。彼らの厚い被毛は防寒には優れているが、熱を逃がすのは苦手なのだ。私は夏になると、冷却マットを敷き、常に新鮮な水を複数箇所に用意している。それでも、彼が舌を出してハァハァと息をしている姿を見るたびに、この季節は彼にとって試練なのだと感じる。
抜け毛の多さも、覚悟しておくべき現実だ。特に換毛期には、まるで雪が降ったかのように家中に毛が舞う。掃除機をかけても、翌日にはまた同じ量の毛が床に落ちている。最初の頃は驚いたが、今ではそれも日常の一部として受け入れている。ブラッシングは毎日欠かさず行い、できるだけ抜け毛を事前に取り除くよう心がけている。ブラシを手に取ると、彼はうっとりとした表情で目を細める。その仕草がたまらなく愛おしく、ブラッシングの時間は私にとっても癒しの時間になっている。
そして何より大切なのは、彼らの社交性と独立心のバランスを理解することだ。ハスキーは人懐っこく、家族との時間を大切にする一方で、頑固な一面も持っている。しつけには一貫性と忍耐が求められる。私が「待て」と指示を出しても、彼は時折、首を傾げてこちらを見つめ、まるで「本当にそれが必要ですか?」と問いかけているかのような表情を見せる。そんなとき、私は彼の知性と意志の強さを感じずにはいられない。
夕暮れ時、散歩から帰ってきて、彼が玄関で足を拭かれるのを大人しく待っている姿を見ると、この生活を選んでよかったと心から思う。ハスキーとの暮らしは、確かに手がかかる。食事、運動、温度、被毛の管理、そしてしつけ。どれひとつとして手を抜けるものはない。けれど、その分だけ、彼らは私たちに豊かな時間と、かけがえのない絆を与えてくれる。窓辺で夕陽を浴びながら、静かに目を閉じている彼の横顔を見ていると、この小さな気配りの積み重ねが、共に生きるということの本質なのだと思えてくる。
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