ハスキー犬と過ごす夏の午後——友人たちと一緒に遊ぶ、とびきり賑やかな一日

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玄関のチャイムが鳴ったのは、午後一時をすこし過ぎたころだった。外はまだじりじりと照りつける八月の日差しで、アスファルトの上の空気がゆらゆらと揺れているのが窓越しにも見えた。ドアを開けると、友人たちの笑顔と一緒に、大きくて白と灰色の毛並みをした存在が飛び込んできた。シベリアンハスキー犬のルカだ。

ルカはうちに来た瞬間から、もう全力だった。玄関マットをひと踏みして、リビングへ一直線。爪が床を叩く音がパタパタと響いて、友人の一人・さおりが「ちょっと、ルカ!」と笑いながら引っ張るリードをぐいぐい引き戻そうとしていた。
ハスキーはとにかくスタミナがあるので、飼い主が先にへばってしまうこともある
というのは本当らしく、さおりの額にはもう汗が光っていた。

友人たちは三人。さおりとその夫のたける、それから大学時代からの旧友・みなみ。みなみはハスキーが初めてで、最初はおっかなびっくりだったが、ルカが彼女の膝に顔を乗せた瞬間、「……なにこれ、かわいすぎる」と声が裏返っていた。
クールな見た目とは裏腹の陽気で甘えん坊な性格
というのが、まさにこの瞬間に全部出ていた。

リビングにはアイスティーを用意していた。架空のオーガニックブランド「ソレイユ・ハーブ」のカモミールブレンドで、ほんのり甘い香りが部屋に漂っていた。さおりがカップを手渡してくれながら、「ルカ、今日は特別いい子にしてるよ」と言った。その言葉が終わるか終わらないかのうちに、ルカはテーブルの上のクッキーに鼻先をぐいっと伸ばした。まあ、「いい子」の定義は犬によって違うらしい。

庭に出ると、夏の午後の光がまぶしくて、芝生の緑が眩しいほど鮮やかだった。ルカはすぐに走り出して、たけるが投げたボールを追いかけた。その走り方が豪快で、ターンのたびに芝が少し削れる。子どもの頃、実家の庭で飼っていた柴犬のチビが、同じようにボールを追いかけて植木鉢を倒したことを、ふと思い出した。あの頃も、こんなふうに笑い声が庭に溢れていたなと思う。

ハスキーはそり犬だったため、運動欲求が強くスタミナがある。
だからこそ、こうして一緒に遊ぶ時間が彼らにとってどれだけ大切か、ルカを見ているとよくわかる。全身で喜びを表現しながら走る姿は、見ているだけでこちらまで元気になる。友人たちと一緒に遊ぶ時間が、ルカにとっても最高の午後なのだろう。

日が少し傾いてきた夕方近く、みんなで縁側に腰を下ろした。ルカはさおりの隣にどっかりと座って、うとうとし始めた。あれだけ走り回っていたのに、眠りにつくのも早い。その横顔が穏やかで、
大人しくて優しい・人懐っこい
という言葉がぴったりだと思った。風が少し出てきて、汗ばんだ肌にひんやりと触れた。どこかで風鈴の音がして、夏の終わりがほんのすこしだけ近づいているような気がした。

現在では日本人の犬の飼育技術が向上し、ハスキーのような犬種でもしっかりとトレーニングをこなし、住環境を整えられるようになったことで、ハスキーの人気が再び高まっている。
その言葉の意味を、今日この午後に、少しだけ体で理解した気がする。

ハスキー犬と一緒に過ごす時間は、どこか特別な密度がある。笑い声と走る音と、草の匂いと、冷たいアイスティーの香り。友人たちの顔と、ルカの青い瞳。こういう一日が積み重なって、記憶になっていくんだろうと思う。また来てね、ルカ。次は植木鉢だけ、少し奥にしまっておくから。
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