ハスキーがいる、ただそれだけで家が温かくなった話

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朝の光がカーテンの隙間からするりと入ってくる時間、まだ家の中は静かだ。ストーブの上でやかんがかすかに音を立てていて、コーヒーの香りがキッチンから漂ってくる。そんな何でもない朝に、ズドンという音がリビングから聞こえてきた。ハスキーのグレイが、ソファから落ちたのだ。本人はけろりとしていて、しっぽだけがゆっくりと揺れていた。

うちにグレイが来たのは、まだ肌寒さが残る三月の終わりのことだった。主人が「一度だけ見に行くだけ」と言い張ったブリーダーの元から、なぜか毛玉のような子犬を抱えて帰ってきた。わたしは最初、ハスキーという犬種に少し身構えていた。大きくなる、声が大きい、運動量が多い、手がかかる。そういうイメージばかりが先行していて、正直なところ不安の方が大きかった。

でも実際に迎えてみると、想像とはずいぶん違っていた。

グレイは人が好きだ。それも、ただ好きというより、人のそばにいないと落ち着かないという感じに近い。主人が仕事から帰ってきたときの出迎えは毎回ほぼ全力で、玄関がちょっとした嵐になる。小さな子供の手をぺろりと舐めて、そのまま隣に寝転がる。子供が絵本を読んでいると、いつのまにか頭をひざに乗せて目を細めている。その顔が、なんというか、とても穏やかなのだ。

わたしには子どもの頃、近所に大きな犬がいて怖い思いをした記憶がある。吠えられて泣いて、しばらく犬のいる道を避けて歩いていた。だから大型犬というだけで、どこかに緊張感が残っていた。でもグレイといると、その記憶が少しずつ薄れていく気がする。彼は威圧しない。ただそこにいて、温かい。

グレイの毛は想像以上にふわふわしていて、触れると指が沈み込むような感触がある。特に耳の裏あたりが柔らかくて、子供はそこを触るのが好きで、グレイも嫌がらずにじっとしている。二人でうとうとしている午後の光景は、写真に撮るよりも目に焼き付けておきたいと思う。

ハスキーは鳴く、という話はよく聞く。確かにグレイも声を出す。ただ、吠えるというより、何かを伝えようとしているような声だ。「ウォウウォウ」という独特の声で主人に話しかけていることがある。主人が適当に相槌を打つと、さらに続ける。まるで会話をしているみたいで、見ていて笑ってしまう。

散歩は毎日欠かせない。これはハスキーを飼う前から覚悟していたことだけれど、実際に歩いてみると悪くない。近所の「ミドリ川沿い公園」の朝の空気は清々しくて、グレイが草の匂いを嗅ぎながら歩く姿を見ていると、こちらまで体がほぐれていく。子供も一緒に歩くようになって、以前より外に出る時間が増えた。

もちろん大変なこともある。抜け毛の量は覚悟していたつもりだったが、覚悟とは常に現実に負ける。ソファの隙間、子供の上着、なぜかわたしのコーヒーカップの縁。どこにでもふわりと漂っている。でも不思議と、それが嫌じゃない。この家にグレイがいる証拠みたいで、むしろ愛おしい。

家族という言葉は、気づいたら使うようになっていた。主人が「グレイはどこ?」と帰ってきて聞く。子供が「グレイと寝る」と言ってきかない。わたしが「グレイ、ちょっとどいて」と言いながら笑っている。そういう日常の中に、いつのまにかしっかりと根を張っていた。

ハスキーを飼うことを迷っている人に、わたしが伝えられることはそう多くない。でも、人懐こいという一点だけは、自信を持って言える。グレイはわたしたちの方を向いている。いつも、ちゃんと向いている。それだけで、この家はずいぶん温かくなった。
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