
四月の夕方というのは、光がやけに柔らかい。窓から差し込む斜めの日差しが、フローリングの上に長い四角形を描いて、その中にちょうど収まるように、彼は寝そべっていた。シロと名付けたハスキー犬だ。グレーと白の毛並みに、薄い橙の光が溶け込んで、思わず息を飲んだのを覚えている。
わたしがハスキーを迎えようと思ったのは、正直なところ、勢いに近かった。子どもの頃、近所に一頭だけハスキーを飼っているお宅があって、その子がいつも門の前でどっしりと座っていた。狼みたいな顔なのに、目が合うとしっぽをゆっくり振る。怖くない。むしろ、なんだかほっとするような顔をしていた。あの記憶がずっと、頭の片隅に残っていた。
ハスキー犬はその狼のような見た目から「怖い」「攻撃的」と思われがちだが、実際は攻撃性が低く、陽気で人懐っこい性格をしている。
それを知ったのは、シロを迎えてからではなく、迎える前だった。それでも不安はあった。大きな犬を飼うのははじめてだったし、当時三歳だった娘のことも心配だった。
シロが来た最初の夜、娘は恐る恐る近づいて、小さな手でシロの背中に触れた。ふわふわしてる、と娘が言った。その声がちょっと震えていて、でも笑っていた。シロはじっとしていた。動かなかった。ただ鼻先を娘の手にそっと押しつけて、大きな目でこちらを見た。
仲間意識が強く、人に寄り添うことを好む性格があり、室内でいつも家族とともに過ごさせることで、心が安定し、体調にもいい影響を与える。
その言葉の意味を、あの夜に実感した。
シベリアンハスキーは、家族以外の人や犬に対しても積極的に交流しようとする友好的な犬で、明るい性格で好奇心旺盛という性格を持っている。
だから、娘との距離が縮まるのも早かった。一週間もすると、娘はシロの隣で昼寝をするようになった。わたしはその様子を、台所からそっと見ていた。麦茶のグラスを持ったまま、動けなくなって。
ハスキーを飼うことに、最初は夫も少し渋った。世話が大変そうだ、と言っていた。
特にハスキーは毎日1〜2時間の運動が必要で、独立心が強く頑固な一面もある。
それは確かで、朝の散歩は欠かせない。でも不思議なことに、その習慣が家族のリズムを整えてくれた。夫が朝早く起きてシロの散歩に行き、帰ってきたときの顔が、なんとなく晴れやかなのだ。散歩から戻るたびに「今日は川沿いを歩いた」とか「シロが子どもに撫でてもらってた」とか、嬉しそうに話す。飼う前には想像もしていなかった変化だった。
ある朝のこと。夫が玄関でリードを手に取ろうとしたとき、シロがくるりと向きを変えて、娘の部屋の前に座り込んだ。一緒に連れて行け、ということらしい。娘はまだ寝ていたのだが、シロはそこから動かなかった。結局その日、家族四人で川沿いを歩いた。娘はパジャマの上にコートを羽織って、サンダルで出てきた(靴を履かせる時間がなかった)。四月の朝の空気は少し冷たくて、川面が光っていた。シロは先頭を歩きながら、時々振り返った。
シベリアンハスキーは群れで生活する本能が強く、他の犬や人と協調する力が高いため、家族の一員として自然に溶け込む。
その言葉通りだと思う。シロはわたしたちの「群れ」に、いつの間にか溶け込んでいた。
狼のような外見と大型の体型から一見怖そうに見えるが、優しく穏やかな性格をしており、友好的で従順な性格であるため、信頼関係が構築できると飼い主とも良いパートナー関係が築ける。
シロはまさにそういう犬だ。穏やかで、でも存在感がある。リビングに彼がいるだけで、空気がすこし変わる気がする。重くなるのではなく、落ち着く、という感じ。
インテリアショップ「ノルドハウス」で買った木製のローテーブルの下が、シロのお気に入りの場所だ。夕方になると必ずそこに潜り込んで、足だけはみ出した状態でうとうとしている。足だけ、というのがポイントで、あの大きな体がどうやって収まっているのか、いまだに謎である。
ハスキーを飼うことを迷っている人に、わたしが伝えたいのはただひとつだ。怖くない。難しくない、とは言わない。でも、怖くはない。
ハスキーを迎えた家庭の約8割が「家族や他のペットともすぐに打ち解けた」と回答しており、多頭飼いや子どものいる家庭にも適しているという結果が出ている。
あの四月の夕方、フローリングに伸びて眠るシロの横に、娘がそっと寄り添っていた。二人の寝息が重なって、部屋がしんとしていた。ハスキー犬のいる家族というのは、こんなふうに、静かに始まる。
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