
五月の午後というのは、どうしてこんなに空気が甘いのだろう。
庭に出るとすぐに、草の青い匂いが鼻の奥まで届いてきた。風はやわらかく、まだ夏の重さを持っていない。光だけが先走るように強くて、芝生の上に白い模様を落としていた。そんな午後に、友人たちがハスキー犬を連れてやってきた。
シベリアンハスキーは一見すると飼育が難しそうな印象を与えるが、実際の性格は非常に社交的で、家族や他のペットともすぐに打ち解ける
と聞いてはいた。でも実際に目の前に現れたその子は、想像よりずっと大きくて、想像よりずっと堂々としていた。名前はロキ。友人の佐々木が三年前から育てているシベリアンハスキーで、グレーと白の毛並みが朝の雪みたいに鮮やかだった。
ロキは庭に入るなり、ぐるりと全体を確認するように走り回った。鼻を地面に押しつけて、何かを読み取るみたいに。尻尾はくるっと背中に巻き上がって、そのまま旗のように揺れている。友人たちはそれを見て笑っていた。わたしも笑った。子どもの頃、実家の近くに大きな柴犬がいて、散歩のたびに全力で吠えかかってきたのを思い出した。あのころ犬が少し怖かったわたしが、今こうして庭でハスキーと一緒に遊んでいる。なんだか不思議な気持ちだった。
ハスキーは群れで生活する本能が強く、他の犬や人と協調する力が高い。そのため多頭飼いにも適しており、家族の一員として自然に溶け込む
という。ロキはまさにそういう犬だった。初対面のわたしにも物怖じせず、鼻先をそっとひざに押しつけてきた。冷たくて、少し湿っていて、その感触がなんとも言えず心地よかった。
友人の一人、中村が「ボール投げてみて」と言って、オレンジ色のテニスボールを手渡してきた。わたしが思い切り投げると、ロキは一瞬だけこちらを見て、それからものすごい速さで駆け出した。
そり犬だったハスキーは運動欲求が強くスタミナがある
と聞いていたが、その走りを見ていると、確かにそうだと思う。体の中にエンジンが積んであるみたいだった。
しばらくロキと一緒に遊んでいると、佐々木がテーブルに飲み物を並べ始めた。「ちょっと休憩しよう」と言いながら、彼女が差し出してきたのは「アルペンブルー」という名前のクラフトハーブティーだった。薄い青みがかった色をしていて、ミントとカモミールが混ざったような香りがした。口に含むと、喉の奥がひんやりする。五月の午後にちょうどいい温度だった。
ロキはその間も庭を歩き回っていたが、ふとわたしの隣に来て、どっかりと座った。そして大きなあくびをひとつ。口を限界まで開けて、舌をぐにゃりと曲げたその顔は、さっきまでの颯爽とした走りっぷりとまったく別の生き物みたいで——思わず心の中でツッコんだ。「さっきの俊足はどこへ」。
陽が少し傾いてきたころ、友人たちとの会話も深くなっていった。誰かが「犬って本当に正直だよね」と言った。ロキは眠そうに目を細めながら、それでもわたしたちの声に耳をぴくりと動かしていた。その小さな反応が、なんだかとても嬉しかった。
子犬の頃から他の犬や人、さまざまな環境に慣れさせておくと、社交的で落ち着いた性格に育ちやすい
と言われているが、ロキはまさにそういう育ち方をしてきたのだろう。
ハスキー犬と一緒に遊ぶ時間は、思っていたよりずっと豊かだった。走る音、草を踏む音、友人たちの笑い声。それから、アルペンブルーの香りと、五月の風の温度。こういう午後のことを、たぶんしばらく忘れない。
#ハスキー犬
#犬好きな人と繋がりたい
#わんこと遊ぶ
#友達と休日
#犬のいる暮らし
#ハスキーのいる生活
#犬とお出かけ
#もふもふ時間
#仲良しグループ
#癒しのひととき
#日刊ブログメーカー

コメント