ハスキーと暮らす、ということ。知っておきたい食事・運動・気をつけること全部

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朝の六時半、まだ空気がひんやりとしている時間帯に、うちのハスキー犬・ルカは必ず私の布団の端を引っ張る。起きろ、という意思表示だ。あの澄んだブルーの瞳でじっと見つめられると、どれだけ眠くても体が動いてしまう。そういう不思議な引力が、この犬にはある。

シベリアンハスキーを家に迎えてから、生活がまるごと変わった。良い意味で、だ。でも最初の数ヶ月は正直、戸惑うことの方が多かった。子どものころ、実家で柴犬を飼っていた記憶があって、「犬との暮らしってこんな感じでしょ」と高をくくっていたのが間違いだった。
シベリアンハスキーは、一般的な家庭犬の感覚で迎えるとギャップを感じやすい傾向がある。
その言葉を、身をもって知ることになった。

まず驚いたのが、運動量だ。
シベリアンハスキーはそり犬だったため、運動欲求が強くスタミナがある。エネルギーが充分に消費されないとストレスをためてしまうことがあるので、毎日、朝晩1時間程度の散歩を欠かさないようにする必要がある。
最初の週、「一回30分でいいか」と思って短めに切り上げたら、帰宅後のルカが玄関マットをぐるぐると噛み始めた。あれは完全に私の判断ミスだった。今では雨の日も風の日も、朝晩きっちり歩く。それが当たり前になった。

散歩のルートは、近所の「鷺ノ瀬公園」の外周をぐるりと回るコースが定番になっている。夏の早朝、アスファルトがまだ熱を持っていない時間に出ると、草の青い香りが漂ってきて、ルカも鼻をひくひくさせながら歩く。足の裏に伝わる土の感触が、どこか懐かしい。
暑さに弱く熱中症になりやすいため、夏場の散歩は早朝や夕方に行い、常に新鮮な水を用意することが重要だ。
これは絶対に守っている。

食事についても、最初は何も知らなかった。
高品質なドッグフードを選び、必要に応じてサプリメントを取り入れると良い。
獣医師にそう言われてから、フードを見直した。今使っているのは「ノルディカ・ナチュラル」というブランドのドライフードで、タンパク質の割合が高く、ハスキーの筋肉量を維持するのに向いていると教えてもらったものだ。食事の量も、体重管理を意識しながら毎回計量している。ハスキー犬は食欲旺盛なので、目分量だと確実にオーバーする。

健康面で気をつけることは食事だけではない。
目の病気や皮膚のトラブル、股関節異形成などは注意が必要で、定期的な健康チェックと適切な食事・運動管理が重要となる。
ルカも一度、目の充血で動物病院に駆け込んだことがある。あのとき診察台の上でおとなしく座っていたルカの背中を撫でながら、「ちゃんと見てあげられなかった」と少し胸が痛かった。

毛のケアも、覚悟が必要だ。
春と秋には大量に毛が抜ける「換毛期」があり、この時期は毎日のブラッシングがとても大切だ。
換毛期のルカをブラッシングすると、抜け毛がもこもこと集まって、まるで小さな雲が床に生まれるような光景になる。先日、うっかりブラッシング後の毛をまとめておいたら、風に飛ばされてリビング中に散った。掃除機を持ってきたとき、ルカはすでに何事もなかったかのようにソファで丸まっていた。心の中で「お前がやったんだろ」とつぶやいたのは、言うまでもない。

シベリアンハスキーは遠吠えをすることがある。他の犬の鳴き声や車のサイレンなどに反応して遠吠えをすることがあるので、吠えるのをやめたときにたくさん褒めてあげるのがポイントだ。
夜中に突然始まることもあって、最初はご近所への申し訳なさで焦った。今は慣れてきたが、それでも気は抜けない。

ハスキーの魅力の中でも、家族に向ける深い愛情は特別だ。そっと寄り添ったり、鳴き声で気持ちを伝えたりする姿は、毎日に温かさを運んでくれる。
夕方、仕事から帰ってきたとき、玄関でしっぽを大きく振りながら待っているルカを見ると、疲れが一瞬で溶ける気がする。あの瞬間のためだけに、今日も一日がんばれた、と思う日さえある。

ハスキー犬との暮らしは、決して「楽」ではない。でも、その分だけ深い。気をつけることは多いし、体力もいる。それでも、冬の朝に白い息を吐きながら並んで歩くあの感覚は、何にも代えがたい。
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