
四月の朝、窓から差し込む光がまだ少し白っぽかった。コーヒーを淹れようとキッチンに向かうと、足元に巨大な毛の塊がいた。シロという名のシベリアン・ハスキーだ。
キッチンにやってきた飼い主の前でハスキーが「100点のフォーメーション」を決める、という光景はどうやら全国共通らしい。
我が家も例外ではなかった。
シロを迎えたのは、去年の秋のことだ。
あの美しいブルーの瞳と凛々しい姿に心を奪われた一方で、「中型から大型犬を育てるのは初めて」という不安も一緒についてきた。
それでも、ペットショップのガラス越しに目が合ったあの瞬間、もう決まっていた気がする。子どもの頃、実家で柴犬を飼っていたことはあったが、ハスキーはまるで別の生き物だった。
まず驚いたのは、その運動量だ。
毎日2時間以上の散歩や遊びが必要なため、十分な運動や精神的な刺激を与えないとストレスや問題行動につながるケースがある。
最初の一週間、私は毎晩ぐったりしていた。シロは涼しい顔をしていた。むしろ、帰宅後にソファへ倒れ込んだ私の顔を覗き込んで、「まだ遊べるよね?」という顔をしていた。あれは正直、少し傷ついた。
ハスキーは寒さに強い反面、暑さには非常に弱く、熱中症になりやすい犬種だ。気温が高い日中の散歩は避け、早朝や夜間の涼しい時間帯に行うのが基本となる。
だから今の季節、四月の朝の散歩は最高だ。まだ空気がひんやりしていて、シロの白い息が薄く広がる。足の裏に伝わる土の感触、風に揺れる桜の残り花びら、そして隣を走るシロの体温。ふわりと鼻をくすぐる草のにおい。この時間だけは、すべてがちょうどいい。
食事についても、はじめは何も知らなかった。
成犬のシベリアン・ハスキーにご飯を与える際は、基本的に1日2回のペースで問題ない。ただし個体差があり、1日3回の方が調子が良いと感じる子もいる。
シロは最初、2回では足りないとばかりに食器をカリカリ引っかいていた。それが可愛くて追加してしまったのが失敗で、体重が増えてしまい、かかりつけの先生に「飼い主さんが食べさせすぎです」とやんわり言われた。完全に私のせいだった。
ハスキーが特に注意すべき目や皮膚、関節の健康維持には、日頃から食事内容や運動量に気をつけ、適度なスキンケアを習慣づけることが大切だ。特に体が大きな犬は腸への負担がかかりやすく、毎日の食事で腸内環境をサポートする成分を摂取しておくと安心とされている。
今はペットフード専門店「ノルドテーブル」で勧められたグレインフリーのフードに切り替えた。最初は食いつきが心配だったが、一口目から顔つきが変わった。あの瞬間は、正直うれしかった。
シベリアン・ハスキーは、何千年も前からチュクチ族という現地の民族と生活を共にし、そりを引いたり長距離を移動したりと、暮らしを支えてきた。こうした歴史から、寒さに非常に強く、体力と持久力がしっかり備わっているのが特徴だ。
その血が今も流れているのだと思うと、シロがキッチンで私の邪魔をする姿も、なんだか違って見えてくる。これはただのいたずらではなく、遠い雪原を走り続けた犬の末裔が、現代のキッチンでその本能を持て余している姿なのかもしれない。
ハスキーが指示を聞きにくいのは、決して飼い主を軽んじているからではない。そり犬として培われた「自分で状況を判断する」という本能が働いているのだ。
散歩中に急に立ち止まって、遠くのにおいをじっと嗅いでいる時間がある。私はそれを急かさないようにした。彼には彼の時間がある。
また、ハスキーは少しの隙間からでも脱走しようとする習性があるため、散歩中はハーネスや首輪のダブルリードを徹底し、万が一リードが外れても大丈夫なように備えることが重要だ。
これは本当に気をつけること、の話だ。シロはある朝、玄関ドアのわずかな隙間から外へ飛び出した。追いかけた私は、スリッパのまま三百メートル走った。近所の方に「犬と一緒に走ってましたよね」と後日言われたのは、少し恥ずかしかった。
ストレスフリーで過ごせる環境の整備と、たっぷり運動ができる時間の確保。これらを心がけることで、強い信頼関係で結ばれた最高のパートナーになってくれる。
それは本当だと思う。毎朝、シロが私の顔を見て尻尾を振る。その目が、あの日ガラス越しに見た青い瞳と変わらない。ハスキー犬と暮らすということは、覚悟と発見の連続だ。でも、その朝の光の中で隣に座る重さが、今はもう手放せない。
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