
ハスキー犬と一緒に暮らしていると、毎日の散歩がただの「日課」ではなくなる瞬間がある。それに気づいたのは、うちのシロ(シベリアンハスキー、3歳)を迎えてから半年ほど経った、四月のある朝のことだった。
その日は午前六時ごろ、空気がまだ少し冷たくて、近所の公園の桜がちょうど散り始めていた。地面には薄ピンクの花びらが積もっていて、シロが鼻をつけてクンクンと嗅ぐたびに、ふわりと舞い上がる。朝の光が低い角度から差し込んで、彼の白と灰色の毛並みをやわらかく照らしていた。その光景があまりにも美しくて、思わず立ち止まってしまった。リードを握る手に、シロの歩く力がじんわりと伝わってくる。重さとリズム、それだけで彼が今どんな気持ちでいるかが、なんとなくわかる気がした。
シベリアンハスキーは活発な性格で運動量が豊富な犬種であり、散歩は彼らの健康を維持するために重要な役割を果たしている。
頭ではわかっていたけれど、実際に毎日連れ出してみると、その意味の深さが体感として染み込んでくる。
散歩は気分転換になり、飼い主さんとの主従関係を築くきっかけにもなる。
シロと歩くようになってから、私自身も早起きが苦でなくなった。これは完全に予想外の副産物だった。
ハスキー犬との散歩で最初に戸惑うのが、その「引っ張り」だ。
シベリアンハスキーはそり犬として育種されてきたため、重い物を運ぶ力強さと、長時間の移動に耐えられる持久力に優れた犬種だ。
だから引っ張るのは本能に近い。最初のころ、私はシロに引きずられて砂利道で盛大に転んだことがある。膝をすりむいて、しかもシロは振り返りもせずにぐいぐい前に進もうとしていた。あのとき心の中で「お前、少しは心配してくれよ」と思ったのは、今となっては笑い話だ。
そこで試してみたのが、「立ち止まる」というシンプルなコツだった。
散歩中にリードを引っ張られたら、一度立ち止まって、歩くペースを合わせるようにしつけることが大切だ。
これを繰り返すうちに、シロは徐々に私のペースを意識するようになってきた。焦らず、根気よく。それがハスキーとの散歩の基本姿勢だと、身をもって学んだ。
散歩コースにも工夫が必要だと感じている。
ハスキーは気分屋な一面があるので、短距離散歩の積み重ねは飽きてしまう。ルートや距離は、自由にさせてあげると喜ぶ。飼い主が散歩に連れていくというよりは、迷子にならないよう付き添っているというような感覚だ。
この「付き添い感覚」という表現は、実にうまいと思う。シロが先を歩き、私がついていく。そのくらいのゆるさで向き合ったほうが、お互いにとって楽しい時間になる。
私がよく使う散歩コースに、「ヒノキ坂公園」という小さな緑地がある。架空の名前ではなく、私が勝手にそう呼んでいる近所の丘道で、ヒノキの木立が並ぶ細い遊歩道だ。朝はヒノキの清涼な香りが漂っていて、木漏れ日が地面に斑模様をつくる。シロはここが特別好きらしく、入り口に差し掛かると尻尾の動きが明らかに変わる。ふさふさとした尾が背中に巻きつくように高く上がり、足取りが軽くなる。その変化を見るたびに、私も気持ちが上がる。
シベリアンハスキーの運動の頻度や時間は、散歩の質・内容によっても大きく異なる。歩くだけの散歩であれば、少なくとも一日に二回、一時間ずつ散歩させることが好ましいとされている。
最初はこの「一日二回・各一時間」という目安に圧倒されたけれど、慣れてしまえばそれが生活のリズムになる。むしろ、散歩をサボった日のほうがシロも私も調子が悪い気がする。
ハスキーの魅力はギャップ萌えで、オオカミのようなワイルドな顔立ちなのに、陽気でフレンドリーで遊び好きなところだ。
散歩中に出会う人たちも、そのギャップに驚く。凛々しい顔で近づいてきたと思ったら、尻尾をぶんぶん振って顔をペロペロ舐めようとする。
ハスキーは人にも犬にもとてもフレンドリーで、吠えることもあまりないため、コミュニケーションをとりやすい犬種だ。
シロのおかげで、散歩中に声をかけてくれる人が増えた。顔見知りも増えた。それは思っていた以上に、日常を豊かにしてくれている。
ハスキー犬との散歩は、犬を「連れていく」行為ではない。一緒に世界を探索する、共同作業に近い。朝の光、風の匂い、地面の感触、すれ違う人の笑顔。そのすべてをシロと分かち合いながら歩く時間は、どんな一日よりも確かな実感がある。コツは難しくない。ただ、彼のペースを尊重して、立ち止まることを恐れないこと。それだけで、散歩はぐっと楽しくなる。
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