ハスキーがいる、穏やかな朝のこと。家族になった青い瞳の話

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五月の朝は、思いのほか早く光が差し込んでくる。カーテンの隙間から伸びてきた白っぽい光が、フローリングの上にゆっくりと広がって、その端っこにシロがいた。グレーと白が混じった毛並みが、朝の光の中でやわらかく光っている。ハスキー犬のシロは、わが家に来てもうすぐ一年になる。

ハスキーを飼いたいと思い始めたのは、子どもが「オオカミみたいな犬がいい」と言い出したのがきっかけだった。正直なところ、わたしは最初、少し怖かった。あの鋭い目つきと、精悍な顔立ち。強そうで、近寄りがたい印象があった。でも調べていくうちに、その見た目と性格のギャップに驚かされることになる。
外見からはワイルドなイメージを持たれがちだが、実際はとても人懐っこく、友好的な気質を持っている。特に大型犬の中では穏やかで優しい部類に入り、飼い主や家族との信頼関係を大切にする。
そう知ったとき、少しだけ、背中の緊張がほどけた気がした。

シロが来た日のことは、今でもよく覚えている。段ボール箱の中でうずくまっていた子犬は、玄関に足を踏み入れた瞬間、わたしの娘の顔をじっと見上げた。それから、ためらいもなく小さな手のひらに鼻を押し当てた。娘は「あったかい」と言って笑った。その声の高さと、シロの尻尾が勢いよく揺れる音が、廊下に響いた。
飼い主さんには従順な一面を見せ、子どもにもよく慣れると言われている。
その言葉の意味を、あの瞬間に体で理解した。

正直に言えば、最初の数ヶ月は手探りだった。ハスキーは賢い分、退屈するとすぐに何かをやらかす。ある朝、目を離した隙に、リビングの隅に置いていたインテリア雑誌「ノルディアホーム」の最新号が、見事に三等分されていた。怒る気にもなれず、シロの顔を見たら、尻尾だけがそっと揺れていた。(心の中で「いや、それは読むやつだったんだけど」とだけ思った。)

そういう小さな事件を繰り返しながら、家族はシロとの距離をつかんでいった。
家族に対しては愛情深く接するが、見知らぬ人や他の動物とも比較的友好的に過ごせるため、多頭飼いや新しい家族にもなじみやすい犬種だ。
それは本当のことで、ご近所の方が訪ねてきたときも、シロは吠えるでもなく、ただそっと近づいて、においを確かめてから静かに横に座った。「おとなしいんですね」と言われるたびに、少し誇らしい気持ちになる。

夕方の散歩が、今ではわたしの一番好きな時間になった。夕暮れ時、西の空がオレンジと紫の間のような色になる頃、シロとふたりで近所の川沿いを歩く。草の青い匂いと、水の音と、シロの足音が混ざり合う。リードを持つ手に伝わってくる引っ張る力は、決して強くなく、でも確かにそこにいるという感触がある。
狼のような見た目が特徴のシベリアンハスキーは、その見た目とは裏腹に落ち着きのある性格だ。初めて会う人ともフレンドリーに接することから、比較的飼いやすい犬種である。

主人は最初、「世話が大変そう」と渋っていた。それが今では、朝の散歩を自分から買って出るようになった。休日の朝、主人とシロが並んで玄関から出ていく後ろ姿を見ると、なんだか胸のあたりがじんわりする。子どもは相変わらず、帰宅するなりシロに飛びつく。シロはそのたびに、大げさなくらい全身で喜びを表現する。

ハスキーを飼うことを迷っている人に、ひとつだけ伝えたいことがある。あの青い瞳の奥にあるのは、怖さではなく、やさしさだということ。
基本的に温和で穏やかな性格をしており、子どもや他の動物にも優しく、家族想いの一面がある。群れを大切にする性質があり、家族の一員として受け入れやすい。
それはきっと、一緒に暮らし始めてすぐに、肌で感じることができるはずだ。

今朝も、シロはわたしの足元で丸くなっている。コーヒーの香りが漂う静かなリビングで、娘がまだ眠っていて、主人が新聞をめくる音だけがする。これが、わたしたちの家族の朝だ。ハスキー犬がいる、穏やかな朝。
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