
六月の朝、リビングの窓から差し込む光はもうすっかり夏の色をしていた。白と灰の毛並みが光を受けてうっすら輝いて見えるのは、うちのハスキー犬、ユキのせいだ。床に寝そべったまま、大きな目でこちらをじっと見ている。その視線には、威圧感よりも、どこかおかしいくらいの純粋さがある。
ハスキーを迎える前、わたしはずいぶん迷った。オオカミに似た顔立ち、大型に近い体格。「攻撃的じゃないの?」と何度も調べた記憶がある。でも実際に暮らしてみると、
ハスキーはその狼のような見た目から怖いと思われがちだが、実際は攻撃性が低く、陽気で人懐っこい性格
だとわかった。あの心配はいったい何だったのだろう、と今は少し笑えるくらいに。
ユキが来た日のことは、よく覚えている。夫が玄関を開けた瞬間、三歳の娘がキャリーに駆け寄って「わんわん!」と叫んだ。ユキはといえば、しばらくキャリーの中でじっとしていたのに、娘の声を聞いた途端、するりと出てきてそのまま娘の顔をなめ始めた。娘は大笑いして、夫は「もう仲良しじゃん」と言った。わたしは少し泣いた。うれしくて、というより、拍子抜けして、だったかもしれない。
ハスキーは仲間意識が強く、人に寄り添うことを好む。室内でいつも家族とともに過ごさせることで、心が安定し、体調にもいい影響を与える
という。その言葉の通り、ユキはいつもわたしたちのそばにいる。わたしがソファに座れば足元に、夫が本を読めば隣に、娘が積み木を並べれば、その横で大きな体をそっと丸める。存在感はあるのに、不思議と邪魔にならない。
先週の夕方、娘が昼寝から目を覚ましてぐずっていたとき、ユキが自分からそっと娘のそばに近づいていった。娘はユキの毛並みに顔をうずめて、しばらくしたら泣き止んでいた。ふわふわとした毛の感触、体温、かすかな草のにおい——そういうものが、言葉よりも先に子どもを落ち着かせることがある。わたしには到底できない芸当だ、と思った。
スタイリッシュで落ち着いた雰囲気のあるシベリアンハスキーは、家族以外の人や犬に対しても積極的に交流しようとする友好的な犬
でもある。先日、近所のカフェ「ノルトベーカリー」の前でリードをつないで待たせていたとき、通りすがりの知らないお年寄りが声をかけてきた。ユキは尻尾を大きく振って、まるで旧知の友人に会ったかのように体ごと近づいていった。「怖くないの?」とそのおじいさんが聞いた。「全然怖くないですよ」とわたしは答えた。
ただ、正直に言えば、飼い始めた頃はうまくいかないこともあった。散歩中にリードを引っ張られて、わたしが転びかけたこともある。
ハスキーは知能が高く自立心も強い犬種で、飼い主との信頼関係がしつけには欠かせない
。そのことを理解してから、少しずつ関係が変わっていった気がする。叱るより、根気よく付き合う。それだけのことが、思いのほか難しくて、思いのほか大切だった。
ハスキーを迎えた家庭の約8割が「家族や他のペットともすぐに打ち解けた」と回答しており、子どものいる家庭にも適している
というデータもある。わが家の場合も、まさにそうだった。娘はユキのことを「ゆきちゃん」と呼んで、毎朝起きるとまず名前を叫ぶ。ユキはそのたびに耳をぴんと立てて、しっぽを振る。それだけで、朝の空気がやわらかくなる。
大人しくて優しい、人懐っこいなど、シベリアンハスキーの性格を記した記事が数多く公開されている
のも、こうした日常の積み重ねが伝わっているからだろう。ハスキーは決して扱いやすい犬種ではないかもしれない。運動量は多いし、毛もよく抜ける。でも、それを差し引いても余りあるものが、この犬にはある。
夕暮れどき、夫がコーヒーを二つ持ってきて、わたしに一つ渡した。ユキはその香りをかいで、少し顔を上げてから、また目を閉じた。娘はユキの背中に寄りかかって、うとうとしている。窓の外では、梅雨前の風が庭の草を揺らしていた。
穏やかだ、とわたしは思った。ただそれだけのことが、こんなにも満ちている。家族というのは、こういうふうに増えていくのかもしれない。言葉もなく、契約もなく、ただそこにいることで。
#ハスキー犬
#犬好きな人と繋がりたい
#わんこと遊ぶ
#友達と休日
#犬のいる暮らし
#ハスキーのいる生活
#犬とお出かけ
#もふもふ時間
#仲良しグループ
#癒しのひととき
#日刊ブログメーカー


コメント