ハスキーと歩く朝は、こんなにも気持ちいい。散歩をもっと楽しくするコツ

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ハスキー犬と一緒に散歩に出ると、世界の見え方がすこし変わる。それは大げさではなく、本当にそう感じる。

シベリアンハスキーはそり犬としての歴史を持つ犬種であり、強い運動本能と高い持久力が特徴だ。
だから、散歩はただの「日課」ではない。彼らにとっては本能を満たす大切な時間であり、飼い主にとっては、かけがえのない朝のルーティンになっていく。

うちのハスキー、ノルテ(架空の名前だが、どこか北欧の風を感じる響きが気に入っている)と初めて朝の散歩に出たのは、まだ肌寒さが残る早春の夜明け前だった。午前5時半。空はまだ藍色で、東の空だけがうっすらとオレンジに染まりはじめていた。足元の砂利道がざくざくと音を立て、ノルテの白い息が冷気の中にふわりと広がる。その瞬間、「ああ、これが散歩か」と思った。子どもの頃、近所の公園で柴犬を連れたおじいさんをよく見かけていた。あの人はいつも早朝に出かけていて、なんであんな時間に、と不思議だったのだが、今になってようやくわかった気がする。

シベリアンハスキーは体格が大きくてパワフルな大型犬の一種であるため、小型犬や中型犬と同じような散歩方法をしていると、運動不足やストレスの原因になることがある。
これは飼い始めて最初に痛感したことだ。最初の頃、30分ほど歩いて「今日は十分かな」と引き返そうとしたら、ノルテはぴたりと足を止めて、こちらをじっと見上げてきた。その目が言っていた。「え、もう?」と。あの顔は忘れられない。

シベリアンハスキーの散歩にかける時間は、1回あたり1時間以上が目安だ。
距離にすると1〜2km。慣れてくれば2時間近く歩く日もある。ただ、これを義務として考えると途端に苦しくなる。コツは、散歩を「こなすもの」ではなく「一緒に楽しむもの」として捉え直すことだ。

たとえば、ルートをときどき変えてみる。いつもの住宅街の一本道ではなく、川沿いの遊歩道を選んでみる。水のにおいがするだけで、ノルテの鼻はぴくぴくと動き出し、耳がすっと立つ。それだけで散歩の密度がぐっと上がる。
ハスキーは好奇心旺盛で非常に活動的であり、退屈すると破壊行動や脱走癖につながることがあるため、十分な運動と刺激が必要だ。
新しい道は、ハスキーにとっての「刺激」そのものになる。

もうひとつ大切なコツとして、リードの扱い方がある。
ハーネス・胴輪はシベリアンハスキーなどがものを引っ張る時に使うものであり、顔がフリーになってしまうためグイグイ引っ張る原因になる。
これを知らずにハーネスを使い続けて、毎朝腕が筋肉痛になっていた時期があった。散歩のしつけをしっかりとして引っ張らないようにすること、これが快適な散歩への近道だ。

そして何より、飼い主自身が楽しんでいること。これが一番のコツかもしれない。ノルテは歩きながら、ときどきこちらをちらりと振り返る。確認するような、甘えるような、その仕草がたまらなく愛おしい。急ぎ足でスマートフォンを見ながら歩いていると、その仕草を見逃してしまう。

散歩中、犬はちぎれんばかりに尻尾を振ったり、飛び跳ねたりと、愛情表現をとてもストレートに見せてくれる。
ハスキーも例外ではない。むしろ、そのストレートさが、こちらの心をほぐしてくれる。忙しい朝も、気分が乗らない日も、リードを持った瞬間に走り出すノルテを見ていると、不思議と足が軽くなる。

ハスキー犬との散歩は、ただ体を動かす時間ではない。朝の光の中で、冷たい空気を吸いながら、大きな白い犬と並んで歩く。それだけで、一日がすこし豊かになる気がする。今日もノルテは、玄関でリードを待っている。
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